黒曜石、ヒスイ・コハク、土器など、さまざまな資料を多視点的に検討。
型式学的分析、胎土分析など考古学、関連理化学の協業による成果をまとめる。
阿部芳郎 [アベヨシロウ] 1959年生。明治大学文学部教授。明治大学日本先史文化研究所所長
序章 移動と流通の縄文社会史
第1章 石器石材の流通と社会(霧ヶ峰黒曜石原産地における黒曜石採掘と流通;東京湾東岸地域の縄文社会と黒曜石利用;縄文集落における石器集中部の形成過程と産地)
第2章 モノの流通経路と分布圏の形成(ヒスイとコハク―翠と紅が織りなす社会関係;製塩土器の生産と資源流通―関東地方における土器製塩の再検討)
第3章 土器の移動と社会(胎土分析からみた土器の産地と移動;浮線文土器の型式変化と地域間関係)
第4章 集団の移動と軌跡(縄文草創期の石材利用と石器組成―石鏃出現期における黒曜石の利用;先史人類の移動形態と洞穴居住;縄文早期における遊動的狩猟集団の拡散と回帰)