大化改新の分析を中心に、古代王権の変化を王位継承システムの変遷という面から解明、従来の認識に変更を迫る。
大化改新否定論の視点と成果を吸収した新しい改新肯定論。
第1章 古代王権の諸段階と在地首長制
第2章 古代王権と畿内―畿内政権論批判序説
第3章 「上宮王家」論―日本の国家形成と王族
第4章 舒明即位前紛争の一考察―王位継承システムをめぐって
第5章 「乙巳の変」の再構成―大化改新の新研究序説
第6章 東国国司の構成と孝徳政権
第7章 「改新之詔」の基礎的研究―資料批判の一つの方法
第8章 壬申の乱の分析視角
第9章 「吉野盟約」の史的意義―律令制国家成立前夜の王位継承
第10章 帝紀・旧辞成立史考
第11章 日本古代の民族と言語―訳語・通事の基礎的研究