採集・狩猟・漁撈そして農耕の問題から二つの文化を見直す。
本書は「季刊・考古学」の創刊号「特集・縄文人は何を食べたか」(1982年11月1日発行)と第14号「特集・弥生人は何を食べたか」(1986年2月1日発行)を復刻・合本したもの。
縄文は狩猟・漁労の対象物を,弥生は米や畑作などを中心に述べる。
〔総論〕縄文人の食生活(渡辺 誠)
〔食料の地域性〕狩猟・漁撈対象の地域性(金子浩昌・西本豊弘・永浜真理子)
漁撈対象動物(貝類)の地域性(松島義章)
採集対象動物の地域性(渡辺 誠)
〔食料の漁撈・採集活動と保存〕弓矢と槍(鈴木道之助)
家犬(岩田栄之)
おとし穴(村田文夫)
釣漁と銛猟―いわき海域を中心に―(馬目順一)
網漁(渡辺 誠)
製塩(川崎純徳)
浅鉢形土器(村田文夫)
注口土器(藤村東男)
植物調理用石器(齋藤基生)
解体調理用石器(中村若枝)
大形住居址(東北地方)(工藤泰博)
大形住居址(北陸地方)(小島俊彰)
貯蔵穴(永瀬福男)
〔人類学からみた縄文時代の食生活〕(埴原和郎)
〔縄文農耕論の再検討〕縄文中期農耕論(宮坂光昭)
縄文晩期農耕論(賀川光夫)
〔最近の発掘から〕縄文晩期後半の水田跡―佐賀県唐津市菜畑遺跡(中島直幸)
先土器時代の集落址―東京都府中市武蔵台遺跡(早川 泉)