山形県羽黒町の縄文遺跡から出土した古代中国の刻文付有孔石斧に関する考察と、玉斧などを中心とした縄文時代の日本列島と大陸との間の文物交流に関する研究成果をまとめる。
浅川利一 [アサカワトシカズ] 元玉川考古学研究所所長 安孫子昭二 [アビコショウジ] 東京都教育委員会学芸員
第1章 研究史(縄文時代の渡来文化の研究略史)
第2章 刻文付有孔石斧の発見と周辺の遺跡(山形県の縄文遺跡から出土した中国古代の有孔石斧;中川代遺跡と庄内地方の縄文中期 ほか)
第3章 縄文文化の中の大陸系遺物(福井県桑野遺跡の石製装身具;「の」字状石製品と倉輪。松原型装身具セット ほか)
第4章 中国の研究者が見た縄文文化(日本出土の鬲状土器について;紀元前四〇〇〇年から紀元前二五〇〇年の中日往来 ほか)
第5章 刻文付有孔石斧と刻文の分析研究(刻文付有孔石斧のレプリカ法による観察;刻文付有孔石斧に付着する物質の分析 ほか)