宮本勝 [ミヤモトマサル] 1945年生まれ。専攻、社会人類学(1973年以来、フィリピン・ミンドロ島の山地民、マニラ首都圏のムスリム移民、東マレーシア・サバ州の先住民、インドネシアのジャワ人の社会で調査を実施し、現在、サバ州の法文化に関する研究を継続中)。現職、中央大学(総合政策学部)教授
総説 紛争(もめごと)はどう処理されるか
1 もめごとの調停(寄合のしごと―ケニアにおける首長と長老の紛争処理;首長の罪と罰―マレーシア、先住民社会における慣習法;男女をめぐるもめごととその収拾―南スラウェシにおける駆け落ち事例から)
2 もめごとの処理と価値規範(許しの技法―フィジーの場合;ジャワの集団リンチと紛争回避―ジョクジャカルタの公設市場から;「名誉」の手触り―フィリピン・ムスリム・マラナオの物語)
3 異文化間のもめごとをめぐって(「アモック」を読む―漂泊する「狂気」と「文化」;先住少数民族問題と国際的協力体制―北欧のサーミ人を取り巻く社会環境について;イスラームの日本定着と予想される問題)