桃山時代から、江戸時代初期にかけて、キリスト教宣教師の布教活動や南蛮貿易によって、日本に伝えられた西欧文化が日本の庭園、建築、茶道などに、どのような影響を与えたのか、具体的に例をとりあげつつ、「近世疑洋風建築」といった新しい視点から論考する意欲作。
宮元健次 [ミヤモトケンジ] 専攻、日本建築史。1962年生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科修了。宮元庭園建築研究所代表取締役。愛知産業大学建築デザイン学科講師
寛永期日本庭園にみられる同時代西欧庭園の影響
桂離宮にみられる同時代西欧文化の影響
遠州作品にみられる同時代西欧庭園の影響
桂離宮の遠州作否定説への疑問
龍安寺石庭の由緒について
書院造りにみられる遠近法的効果
南蛮寺の復元
茶道とキリスト教の関与
茶道の作法への西欧文化の影響
豊臣秀吉の都市計画におけるヴィスタの手法
慈照寺及び厳島神社への西欧意匠の影響
高山右近の教会建築
加賀文化への小堀遠州の関与
「きれい」という美意識について
長崎サント・ドミンゴ教会の復元