山・川・道による人や物・技術・価値観が交流した実態と、それらの影響による広範な分野での変貌を解析・検討し、群馬の個性の形成を探る。
第1章 交通路の把握(東山道「駅路」の成立;中世国境河川地域の領主と権力―上野国山田郡南部における横瀬氏の活動)
第2章 川と道の利用(近世河川水運における利根川と淀川;峠を越えた人と物の交流―上信・上越国境を中心に)
第3章 情報・技術の流れ(上州の飛脚問屋について―輸送・金融・情報;座繰製糸技術の全国への普及―上州座繰器を例にして)
第4章 山の生業(天明三年浅間泥流で埋もれた畑の発掘調査―群馬県山間部の畑地景観・「ツカ」とその構造;群馬県における一山村農家の生業と交流―吾妻郡吾妻町大柏木H家の日記から)