日本海から琵琶湖を経て京畿にいたる物流の中継地であり、海外交流の拠点であった敦賀の歴史的特性を、「近畿三角帯」をキーワードに検討する。
公開講演(ポーランド~敦賀~日本、友好関係の通り道―ポーランド難民・ユダヤ難民と敦賀;地価修正運動と地主―帝国議会開設前の大阪の運動を中心に)
第1章 「近畿三角帯」の歴史的展開(弥生時代敦賀の地域的特性―舞崎遺跡の評価から;継体天皇と近江・越前―三尾氏に出自をめぐって;北陸線の敷設と金沢市経済の変容;ダイジョコと大将軍―若狭と近江の事例から)
第2章 湊町敦賀の変容と地域社会(災害の記憶―敦賀・出村町の町名由来譚をめぐって;敦賀茶町の成立と茶の流通;座・御用商人から見る十六世紀の敦賀;近世中期湊町須賀における都市秩序の再編;近代後期淳賀問題の取り引き実態について―北前・荷所船との関係を通して)