王族・豪族の古墳は倭王権の一元的造墓統制のもと、王権からの造墓指定に基づいて営まれた。
その規制の度合いを全国の前方後円墳と帆立貝古墳から推察する。
さらに被葬者の性格についても言及していく。
沼澤豊 [ヌマサワユタカ] 1946年東京生まれ。早稲田大学文学部卒。千葉県の埋蔵文化財専門職員として多くの発掘調査に従事。現在、千葉県立現代産業科学館副館長。報告書、論文多数。近年は古墳の築造企画論にテーマをしぼり論考を発表している
第1部 24等分値築造企画論(円墳の築造企画―6等分値から12等分値へ;前方後円墳の後円部―24等分値にたどりつく;古墳の造営尺;墳丘の規模と序列―墳丘規格の復元的把握法;墳丘の断面と斜面構成 ほか)
第2部 帆立貝古墳築造企画論(古墳の築造企画と造営尺;複数の突出部をもつ古墳;大・小突出部の性格区分;造出付円墳;円墳における造出の特性 ほか)