「信濃的世界」の形成過程。
前方後方墳の時代から大型前方後円墳の出現、そして長野盆地から伊那盆地への王墓の移動のなかで地域社会はどう変わったか。
首長墓と支配領域、古墳の築造規格と首長の系譜、水運と馬産、積石塚と渡来人、稲作文化と雑穀文化など、さまざまな視点から政治的領域の成立と変容の過程を追う。
川崎保 [カワサキタモツ] 長野県立歴史館専門主事兼学芸員
古墳文化からみた信濃的世界の形成
科野国の成り立ち―古代社会の基礎
科野における前方後方墳の世界
前方後円墳の規格と地域社会
千曲川流域における古墳の動向―5世紀代の古墳を中心として
伊那谷の横穴式石室
信州の古墳文化と稲作・馬産
信濃の馬、積石塚と渡来人