宮本の足跡をたどって、彼の歩いた時代と現代記録と何が同じだったのか、何が違ったか、これをどのように解釈すべきなのかということを考える。
今、宮本常一が歩んだ時代からみて、世界のクジラの議論はどうなっていて、今後どうしたらいいのか、また漁村社会、漁業や海の再生には何が必要かという将来に向けた展望を行っている。
宮本常一のクジラに関連する調査を丹念に跡付けながら、著者の研究調査を重ね、かつてにおける日本の捕鯨の紹介、および将来への展望をまとめる。
小松正之 [コマツマサユキ] 1953年生まれ。岩手県陸前高田市出身。岩手県立盛岡第一高等学校、東北大学卒、エール大学経営学大学院修了(MBA取得)、東京大学農学博士号取得。1977年、水産庁入庁。在イタリア大使館一等書記官を経て、水産庁漁業交渉官として捕鯨を担当。2000年から資源管理部参事官、2002年から2005年まで漁場資源課課長。元国際捕鯨委員会(IWC)日本代表代理、元国連食糧農業機関(FAO)水産委員会議長、元インド洋マグロ漁業委員会日本代表。2005年4月から水産総合研究センターに理事(開発調査担当)として出向。2008年から政策研究大学院大学教授