北陸における古墳成立期の土器編年と暦年代の再検討、土器様式の画期と東アジアにおける歴史動向の相関性、墳丘墓からみた政治権力者の出現過程とその政治体制、東海系土器、畿内系土器拡散現象と越地域の動態―等、地域政権の視点からあらたな倭国形成史論を提起する。
堀大介 [ホリダイスケ] 1973年福井県鯖江市生まれ。2006年同志社大学大学院文学研究科博士課程後期退学。2008年同志社大学博士(文化史学)。現在、越前町教育委員会文化スポーツ室学芸員
第1章 年代論(古墳成立期の土器編年―北陸南西部を中心に;暦年代の再検討;古墳成立期の土器編年―大野盆地を中心に)
第2章 墓制論・集落論(北陸における墳丘墓の特質;北陸における古墳の出現;高地性集落の歴史的展開)
第3章 土器論(墓出土祭式土器の検討;東海系土器受容の斉一性と地域性;外来系土器受容の歴史的背景;銅鐸形土器考;装飾器台の成立)
第4章 国家形成史論(コシ政権の誕生;国家から地域政権へ―北陸を舞台として;倭国の成立と展開)