縄文土器の機能・用途・製作技法と文様帯の関連性、文様帯の系統性と連続性の意味するもの、縄文後期土器の粗製化・無文化の背景、土器型式の分布範囲を超える石器と超えない石器―など、編年や地域性抽出のための土器型式研究を超えて縄文文化研究に新境地を拓く。
川崎保 [カワサキタモツ] 1965年東京都三鷹市生まれ。1993年同志社大学大学院文学研究科博士課程前期修了。現在、長野県埋蔵文化財センター調査研究員
第1章 文化としての縄文土器型式研究法(考古学における文化;考古学における文化研究法;縄文土器型式研究の諸相;文化としての縄文土器式研究の先にあるもの)
第2章 縄文土器型式をめぐる諸問題(機能用途と装飾形態;文様帯と土器編年;組成と構造)
第3章 まとめ―縄文土器型式は何を示すか(石器から見た縄文土器型式と文化;縄文土器型式は人間集団を示すか;「縄文式」土器は成り立つか;「縄文式」土器は成り立つか)