前方後円墳、魏志倭人伝、および記紀年代等について、著者独自の方法による数理的分析を行い、いわゆる畿内説の矛盾を浮かび上がらせる。
そこから、自然な形で九州説を導く斬新な情報学的邪馬台国論を展開する。
小澤一雅 [オザワカズマサ] 1942年大阪市生まれ。大阪大学基礎工学部卒業。同大学院修了(工学博士)。専門は情報工学(パターン情報学)。30代のはじめ、情報工学の視点から前方後円墳の形態研究に着手。以来、古墳と日本古代に関心をもちつづけている。近年、フラクタル幾何学にも興味をおぼえ、情報学における新たな可能性を考えている。著書・訳書7篇。大阪電気通信大学教授
序章 邪馬台国を数理で読み解く
第1章 古代を解く鍵はなにか
第2章 邪馬台国論争を数理的に再検討する
第3章 古代天皇の崩年を合理的に推定する
第4章 古代の人口と政治支配
第5章 前方後円墳の形を分析する
第6章 前方後円墳の時代
第7章 海を越えて活動する倭人
第8章 邪馬台国を眺望する
終章 はるかなる古代―探究の歩みと展望