『蒲団』『田舎教師』で知られる自然主義派の文豪田山花袋が、第二軍従軍記者として戦場の様相をリアルに描いた記録文学の傑作がついに復刊。
田山花袋 [タヤマカタイ] 1871年(明治4年)現在の群馬県館林市に生れる。本名は録弥(ろくや)。1896年頃より尾崎紅葉に師事し、後に国木田独歩、柳田国男、島崎藤村らと交わる。1899年(明治32年)より博文館に勤務。1904年日露戦争が勃発すると第二軍の写真班として従軍記者をつとめた。1907年(明治40年)に代表作『蒲団』を発表。さらに『生』『妻』『緑』の長編3部作や1909年の『田舎教師』などにより自然主義派の代表的作家となった。1912年(明治44年)博文館を退社後も『一兵卒の銃殺』や『百夜』などの作品を精力的に発表した。1930年(昭和5年)5月13日没 前澤哲也 [マエザワテツヤ] 昭和34年(1959)群馬県太田市に生まれる。県立太田高校をへて、1983年(同58年)中央大学文学部史学科卒業。専攻は日本近代史。著書『日露戦争と群馬県民』(2004年・煥乎堂、群馬県文学賞評論部門他受賞)他