猪と人の関係は今よりもはるか昔、縄文時代からすでに始まっていた。
東日本を中心に発掘された猪形の飾りを付けた土器や土製品。
当時の人々は何を思い、何を願って猪を形作ったのか。
新津健 [ニイツタケシ] 1949年、山梨県に生まれる。上智大学大学院文学研究科史学専攻修了。山梨県立考古博物館副館長、山梨県埋蔵文化財センター所長を歴任。現在は山梨県教育庁学術文化財課非常勤嘱託。専攻は考古学。先史時代から現代にいたる人とモノとの関係を、歴史学、民俗学の成果も取り入れながら考えることを目指している
はじめに―今なにが起きているのか?
第1部 人とのつきあいの始まり―縄文の猪(猪造形を追って;猪の埋葬、そして祈り;猪の飼育・飼養問題について)
第2部 古代文化をいろどる猪―弥生から古墳、そして歴史時代へ(弥生の猪;埴輪の猪―王の狩り;古代から中世へ―文献から探る猪)