近畿地方における縄文・弥生時代のサヌカイト製石材を対象に、徹底した遺物観察と定量分析に基づいた剥片剥離技術と打撃法の研究から、縄文~弥生移行期の石材消費戦略、集落間関係の実態と変容を明らかにする。
上峯篤史 [ウエミネアツシ] 1983年奈良県生まれ。2005年立命館大学文学部史学科日本史学専攻考古学コース卒業。2007年同志社大学大学院文学研究科文化史学専攻博士課程(前期課程)修了。2011年同志社大学大学院文学研究科文化史学専攻博士課程(後期課程)修了。博士(文化史学)学位取得。独立行政法人日本学術振興会特別研究員(DC2)、同志社大学高等研究教育機構・文学部助手、立命館大学文学部非常勤講師を経て、独立行政法人日本学術振興会特別研究員(PD)(受入研究機関:京都大学)
第1章 近畿地方における縄文・弥生時代石器研究の現状と課題
第2章 縄文・弥生時代石器群の基礎的研究(サヌカイトの研究;剥片剥離技術の研究;打撃法の研究)
第3章 石材消費戦略からみた縄文~弥生時代移行期の遺跡間関係(研究の方法と対象;サヌカイトの利用傾向;石器製作の遺跡間変異と工程連鎖;石器製作の空間構造;石材移動をめぐって;縄文~弥生時代移行期の遺跡間関係)
終章 総括と展望