古墳時代後・終末期に、相模・南武蔵地域において古墳と横穴墓が混在する状況について検討し、それぞれの特徴を明らかにする。
また、埋葬方法を分析し、線刻画、土器儀礼や文字資料なども合わせて考察し、背景にある死生観の変化について考える。
柏木善治[カシワギゼンジ]
1970年神奈川県生まれ。1992年別府大学文学部史学科(考古学専攻)卒業。1993年財団法人静岡県埋蔵文化財調査研究所技術職員。1994年から財団法人かながわ考古学財団調査研究部(現:企画調整課課長)(2011年4月から公益財団法人に移行)。2013年総合研究大学院大学文化科学研究科博士後期課程(日本歴史研究専攻)修了。博士(文学)
(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
目次情報
第Ⅰ章 研究史
第Ⅱ章 後・終末期の墓制
第1節 古墳の諸相/第2節 横穴墓の諸相/第3節 横穴墓の階層性
第Ⅲ章 後・終末期の喪葬観念
第1節 埋葬位置とその様相/第2節 線刻画からみた死生観/第3節 土器儀礼と墓前域
第4節 文字資料からみた死生観
第Ⅳ章 まとめ
1.喪葬の事象/2.死生観の概念/3.埋葬と死生観
付表 1 各地域における横穴墓の人骨出土状態
付表 2 神奈川県における横穴墓の人骨出土状態(詳細)