鉄鎌や鉄鍬など農具の先端に装着された鉄製刃先。西日本の出土遺物を詳細に観察し、使用や実用性を再検討した上で、経済・社会・祭祀それぞれを構築するのに適した資料を選ぶ。農具鉄製刃先から新たな古墳時代像を探るための基礎研究となる一書。
2015年駿台史学会選奨受賞。
■著者紹介
河野 正訓(かわの まさのり)
1981 年 山口県生まれ
2005 年 明治大学文学部卒業
2008 年 京都大学大学院文学研究科修士課程修了
2011 年 京都大学大学院文学研究科博士後期課程研究指導認定退学
2012 年 京都大学博士(文学)
2011 年~ 2012 年 明治大学研究・知財戦略機構日本古代学研究所研究推進員
2012 年~ 2014 年 明治大学研究・知財戦略機構古代学研究所研究推進員
淑徳大学国際コミュニケーション学部兼任講師
2012 年~現 在 明治大学文学部兼任講師
2014 年 島根大学法文学部山陰研究センター客員研究員
2014 年~現 在 東京国立博物館学芸研究部調査研究課考古室アソシエイトフェロー
《主要著書・論文》
『史跡昼飯大塚古墳Ⅱ』(共編著)大垣市教育委員会、2009 年
『立明寺地区遺跡B地点』(共編著)島田組、2009 年
『龍子三ツ塚古墳群の研究』(共編著)大手前大学史学研究所、2010 年
『信濃大室積石塚古墳群の研究Ⅳ』(共編著)明治大学文学部考古学研究室、近刊
「前期古墳に副葬された方形板刃先の性格」『駿台史学』141 集 2011 年
「古墳時代前期の曲刃鎌」『古文化談叢』第66 集 2011 年
「非実用品の抽出」『駿台史学』148 集 2013 年
「直刃鎌の使用」『古文化談叢』第70 集 2013 年
「地方からみた鉄の管理体制」『古代学研究』198 号 2013 年