縄文時代後晩期に、九州独自の価値観を現すクロム白雲母製玉が、九州から東日本に広がっていた。
従来の玉研究の「型式」「年代」「製作技法」に、「石材分析」を加えた調査をもとに、九州の早前期~後晩期の装身具の変遷を構築し、九州から縄文玉文化全体を見直す。
大坪志子【おおつぼ ゆきこ】
福岡県生まれ。
熊本大学文学部史学科考古学専攻卒業
熊本大学大学院文学研究科修了
熊本大学経理部主計課管財係(埋蔵文化財調査室)事務補佐員
熊本大学埋蔵文化財調査室(現調査センター)助教
熊本大学大学院社会文化科学文化学専攻修了 学位授与(文学博士)
<主要論文>
「朝鮮半島の石製装身具」『文学部論叢』第73号 熊本大学文学会
「縄文の玉から弥生の玉へ」『先史学・考古学論究』Ⅳ 龍田考古会
「縄文-弥生移行期における祭祀と変化」
『縄文時代の考古学』第11巻 同成社
「縄文時代九州産石製装身具の波及」『先史学・考古学論究』Ⅴ
龍田考古会
「縄文時代後・晩期九州의石製装身具와韓半島」
『한국 선사・고대의 옥문화 연구』복천박물관
「玦状耳飾」『季刊考古学』第125号 雄山閣
「九州の大珠」『先史学・考古学論究』Ⅵ 龍田考古会
第Ⅰ章 縄文時代石製装身具の研究の歴史
第Ⅱ章 九州の縄文時代石製装身具
第Ⅲ章 九州における玦状耳飾の系譜
第Ⅳ章 九州の大珠
第Ⅴ章 九州縄文時代後晩期の玉
―九州ブランドの成立―
第Ⅵ章 九州ブランドの実態
―九州縄文時代後晩期のクロム白雲母製玉―
第Ⅶ章 九州ブランドの展開
―九州周辺における縄文時代後晩期の玉―
第Ⅷ章 九州の縄文玉文化
付 篇 九州出土縄文時代後晩期玉集成