出土資料からみた日本列島の布文化。
列島各地から出土した縄文時代以降の編布(編物)・織物の実物・圧痕資料を集成し、その製作技法・用具、利用法、地域性の分析と近隣地域出土の資料、伝存資料などとの比較検討から、列島布文化の起源と特質を究明する。
84遺跡、429資料のデータを増補!
尾関 清子 (おぜき きよこ)
愛知県江南市生まれ。
愛知県立尾北高等学校卒業、名古屋工業大学工業化学科内地留学。東海学園女子短期大学名誉教授。専攻は生活文化史。日本生活学会研究奨励賞(1988年)、第5回相沢忠洋賞(1996年)受賞。博士(文学)。
〈主要著書・論文〉
『縄文の衣』学生社、1996年
「縄文時代草創期・早期の土器底部圧痕について―編布のルーツをさぐる―」『考古学ジャーナル』2007年11月号、ニュー・サイエンス社
「編布の縦編法と横編法―試作実験の記録から―」『宮城考古学』6、2004年
「トチの実のアク抜き」『全集日本の食文化』11、雄山閣出版、1999年
「縄文時代の編布・織物を実験復元する」『図説日本の古代』2、中央公論社、1989年
「縄文時代の布―編布・織布とその製作技法」『生活学1989』日本生活学会、1988年 ほか
序章 縄文の布の研究にあたって
第1章 縄文時代の編布
第2章 編布と紛らわしい編物
第3章 弥生時代以降の編布
第4章 縄文時代の織物
第5章 植物性繊維の採集と精製法
第6章 近隣地域の編布
第7章 越後アンギンと時宗の阿弥衣
第8章 研究の途上で