序 章 『賤機山古墳と東国首長』の経緯と趣旨(田村隆太郎)
第1章 賤機山古墳と地域の様相
6世紀後半における東海東部の地域性と首長墓(田村隆太郎)
トピックス 賤機山古墳の実相(佐藤裕樹)
トピックス 静岡・清水平野の後期首長墓(菊池吉修)
富士山・愛鷹山南麓の古墳群の形成と地域社会の展開(藤村翔)
トピックス 駿河郡における古墳時代後・終末期の古墳概観(大谷宏治)
第2章 後期首長墓をめぐる視点
埋葬施設からみた東海地方東部の首長墓―古墳時代の首長位継承をめぐる2つのモデル―(太田宏明)
大刀・甲冑・馬具からみた関東と東海東部の首長墓(内山敏行)
第3章 地域首長と社会の特質
東海地方における古墳時代後期の地域社会(鈴木一有)
東国における後期古墳の特質―前方後円墳の終焉と関係して―(若狭徹)
考古学からみた6,7 世紀の王権と地域社会(菱田哲郎)
第4章 文献史学における議論と考古学との接点
賤機山古墳の被葬者像と駿河の地域支配(高橋照彦)
欽明期の王権と地域(仁藤敦史)
第5章 討論
討論1 富士郡域をめぐる問題
討論2 賤機山古墳をめぐる問題
コーディネーター:滝沢 誠
パネリスト: 内山敏行,太田宏明,鈴木一有,高橋照彦,田村隆太郎,菱田哲郎,藤村 翔,若狭 徹
コメンテーター:仁藤敦史
古墳時代の地域研究をめぐる課題と展望―討論を終えて―(滝沢 誠)
鈴木 一有(すずき かずなお)
浜松市市民部文化財課
1969年生まれ。大阪大学文学部史学科卒業。学士。著書に(編著)『季刊考古学別冊16号 東海の古墳風景』(雄山閣・2008年)、(共著)『古墳時代の考古学3 墳墓構造と葬送祭祀』(同成社・2011年)(共著)『講座日本の考古学7 古墳時代 上』(青木書店・2011年)(共著)『古墳時代研究の現状と課題 下』(同成社・2012年)などがある。
田村 隆太郎(たむら りゅうたろう)
静岡県文化・観光部文化局文化財課
1973年生まれ。明治大学大学院文学研究科博士前期課程修了。修士。著書に(共著)『季刊考古学別冊16号 東海の古墳風景』(雄山閣・2008年)、(共著)『東日本の無袖横穴式石室』(雄山閣・2010年)などがある。