考古学研究60年 白石考古学の結晶
旧石器時代終末から縄文時代初頭期の激変する気候変動による生態に適応してきた人類が、文化変動を行いながら乗り越えていく様子を多様な視点から分析
第1章 旧石器時代後半期から縄文時代草創期の環境
気候変動に伴う自然環境と文化環境
第2章 旧石器時代後半期から縄文時代草創期の狩猟具の交替
田名向原遺跡の石器群の評価について/細石器文化の研究/大形石槍の発展的意義と解体の真相を探る/旧石器時代後半期の槍先形狩猟具/九州島における有舌尖頭器の出現とその様相/石鏃の出現と有舌尖頭器の比較
第3章 土器の出現とその広がり
出現期土器群/寺尾遺跡第Ⅰ文化層出土土器の再検討/泉福寺洞穴における豆粒文土器と隆線文土器の様相/縄文時代草創期の爪形文土器の研究とその課題
第4章 土器出現期から縄文時代草創期の遺跡・遺構論
縄文時代草創期の集団構造への接近/神子柴遺跡の石器出土状態と住居説について/日本における洞穴遺跡の研究/洞穴遺跡からみた居住空間
第5章 旧石器時代終末から縄文時代への転換
縄文時代文化研究の成果と展望/細石器石器群の終末と神子柴・長者久保系石器群の関連性について/旧石器時代終末から縄文時代初頭の石斧の研究/縄文文化の起源を求めて/本ノ木遺跡の意味するもの/石器と土器の出会いの世界/縄文時代草創期における異文化接触の諸相/文化変動する土器出現期の日本
終章 研究の現状とその方向性