伊勢神宮は、いつどのようにして成立したか。
成立時期、成立地、成立要件をめぐって議論百出する「伊勢神宮」――
その解明に考古学はどこまで迫れるか。
内宮神域出土滑石製模造品や高倉山古墳など神宮関係の考古資料を南伊勢の考古学的状況のなかへ位置づけることから、神宮創祀の実相に迫る。
※本書籍には新版がございます。
伊勢神宮の考古学 増補版
穂積 裕昌[ホヅミヒロマサ]
同志社大学文学部文化学科卒業。現在、三重県埋蔵文化財センター主幹。著書に『古墳時代の喪葬と祭祀』雄山閣、2012。
はじめに
第1章 神宮成立をめぐる研究史と論点
第2章 神宮成立に関する考古学的論点
第3章 アザカ山とサルタヒコ―伊勢の在地信仰の可能性―
第4章 南伊勢の古墳時代―首長墳の消長とその背景―
第5章 神島と多気郡―神島・八代神社所蔵品をめぐる諸問題―
第6章 考古学からみた伊勢神宮の成立
第7章 伊勢神宮からみた考古学
終 章 伊勢神宮と仏教浸透―伊勢大神宮寺から経塚造営―