日本銃砲史学会の半世紀にわたる活動の成果をまとめる。
NHK大河ドラマ『八重の桜』で取り上げられ、注目を集めた江戸時代の砲術や銃を中心に、鉄炮伝来から西南戦争まで、3世紀余にわたる日本銃砲・砲術の歴史を多角的視点からたどり、銃砲・火薬の科学的分析からその製法と原料を明らかにする。
※本書籍には新版がございます。
イ日本銃砲の歴史と技術 第2版
宇田川武久 [ウダガワタケヒサ]
国立歴史民俗博物館名誉教授
日本銃砲史学会理事長
第Ⅰ部 鉄砲通史編
1 砲術武芸の歴史/2 鉄砲伝来説の系譜/3 鉄炮の普及と当世具足の出現/4 野田清堯の鉄炮銘からみた武家の序列/5 初期江戸幕府の西洋砲の導入/6 高島流・西洋流砲術伝授の形式と伝播について/7 ペリー来航前夜の鉄炮師と幕臣の和洋調練/8 明治郵便開始期の逓送制度と短銃配備/9 西南戦争の陣地の性格
第Ⅱ部 鉄砲技術編
1 火薬発達の歴史/2 肥料造りから硝石造りへ/3 日本の鉄炮(火縄銃)と管打銃に用いられた鋼の金属組織/4 工学的金属組織観察が語る火縄銃の製法と材質/5 幕末・大筒鋳造法の技術水準
コラム
〈コラム1〉江戸時代の尺度
〈コラム2〉市井の砲術家井上貫流の登場
〈コラム3〉ペリー提督が幕府に贈った大砲
〈コラム4〉大砲技術の進歩と駐退機構