アラスカ半島の狩猟採集民はどこからきて、どのような生活をしていたのか。
1972年から1984年まで、アラスカのホットスプリング遺跡を中心とした発掘調査が行われ、4500年前~600年前の狩猟採集民の残した遺構、遺物の様相が明らかとなった。刊行された合計5 冊の英文報告書をもとに、その後発表された論考を加え、日本語版の発掘調査報告・研究成果をまとめる。
序に代えて―50年の後に―
第1章 西南アラスカの地理的環境と遺跡群
1.地理的環境とその特徴/ 2.ポートモラー付近の自然環境/ 3.西南アラスカの遺跡群
第2章 ホットスプリング集落遺跡の調査
1.調査地域と過去の発掘調査/ 2.1972年から1984年までの「Japanプロジェクト」/3.ジョンソンズ・ポイント遺跡/ 4.ベアレイクの集落遺跡
第3章 ホットスプリング遺跡の調査成果
1.遺跡の広がりと地形/ 2.トレンチと層位/ 3.竪穴住居遺構の構造と特徴/ 4.特殊遺構/ 5.埋葬の特徴
第4章 ホットスプリング遺跡の研究
1.ホット・スプリング遺跡「JAPANプロジェクト」の結論/ 2.気候変動とホットスプリング遺跡/3.ホットスプリング遺跡の花粉分析/ 4.ホットスプリング遺跡出土の動物遺存体/ 5.ホットスプリング遺跡の石器群/6.ホットスプリング遺跡の骨角器/ 7.ホットスプリング遺跡に住んだ人々/8.ホットスプリング遺跡および周辺地域における集団変遷史の現状/ 9.ホットスプリング遺跡における放射性炭素年代の暦年較正
引用参考文献/英文要旨