近世仏教に考古学的研究方法を用いてアプローチ。
石造塔婆、礫石経における最新の調査結果とその分析を中心に、その葬制と信仰の側面を考古学の視点から明らかにする。
考古学に新たな研究ジャンルを開拓する意欲作。
松原典明 [マツバラノリアキ] 1960年京都府に生まれる。立正大学大学院文学研究科(史学専攻)博士後期課程単位取得。現在、石造文化財研究所
第1章 近世宗教考古学とその実践(同型式石塔から見た宗教事情;石塔から見た近世初期日蓮宗における造塔事情 ほか)
第2章 近世葬制の諸問題(墓所の構造とその背景;大名家女性の葬制 ほか)
第3章 礫石経の考古学的研究(礫石経研究の回顧;礫石経研究の背景 ほか)
第4章 聖と経済(六十六部聖と経典埋納;奉納経筒から見た信仰と経済)
結章 近世宗教考古学の課題と展望(宗教考古学と石造塔婆研究の現状と課題;宗教考古学研究の成果と視座)