観客として、製作者として歌舞伎を八十年間見つづけた遠藤為春の座談の数々を初めて集成。
戸板康二をはじめ久保田万太郎・円地文子・池田弥三郎といった錚々たる人々との洒脱な会話のなかから、九代目團十郎、五代目菊五郎、六代目菊五郎、初代吉右衛門などの名優たちとその往年の舞台が鮮やかによみがえる歌舞伎ファン必読の書。
犬丸治 [イヌマルオサム] 演劇評論家。昭和34年(1959)東京生まれ。昭和57年(1982)慶応義塾大学経済学部卒業。歌舞伎学会運営委員
私の見た名優(遠藤為春×戸板康二)(四代目芝翫;二つの井戸;市川権十郎 ほか)
菊五郎と吉右衛門―演劇合評会(遠藤為春×久保田万太郎・戸板康二・円地文子・池田弥三郎)(市村座脱退事件;竹ぎらい・菊ぎらい;大蔵卿の涙 ほか)
明治・大正の芝居(遠藤為春×戸板康二)(九代目團十郎のうまさ;観客の反応;初代左團次の新歌舞伎 ほか)