古代より海を熟知し漁撈を生業とする人々がどのような人達であったかを考証し、それらの人々が心の拠りどころとしてどのような神を信仰し、日本列島に高度に進んだ文化をひろめていったか、そして彼等がいかに我国の文化発展に寄与したかを、史料をもとに考察し、平易にそして広範に解説した。(本書「まえがき」より)
鈴木 啓輔(すずき けいすけ)
昭和47年 日本大学大学院理工学研究科修了
ソニー学園湘北短期大学教授、理事等を歴任。工学博士
現在、千葉県教育関係神職協議会会長
白幡天神社宮司(市川市菅野1-15-2)
<主要著書>
『環境科学』(三共出版、1980年)
『エネルギーとその資源』(三共出版、1982年)
『資源と化学』(三共出版、1992年)
『わかる環境化学』(三共出版、2012年)
『房総の伊勢信仰』(共著、雄山閣、2013年)
『自然と神そして日本の心』(雄山閣、2015年)
第1章 海と日本人
海の生い立ち/海における環境汚染
第2章 海流に乗った人と文化の移動
古代における日本人と海/中世における海上交通/海人部の分布/紀州漁民の東国への移動
第3章 海人部の民と神饌
神饌/海人部の民と神饌/斎宮寮とその財源/海人部の民の東方への移動と大和朝廷
第4章 海人族と海の神々
安(阿)曇海人族/宗像の海人族/住吉の海人族
第5章 海人氏族の移住
各地に移住した海人族/海から内陸への移住/畿内の海人族
第6章 漁民固有の信仰
船霊信仰/えびす信仰・金比羅信仰/海女による弁財天・竜神信仰