東北・秋田を中心に縄文時代から近世まで、100を越える調査から考古学の可能性を論考。
45年の考古学研究の成果を1冊に結実。
利部 修(かがぶ おさむ Kagabu Osamu)
1955年秋田県に生まれる。
1978年駒澤大学文学部歴史学科(考古学専攻)卒業。
1983年立正大学大学院文学研究科修士課程(史学専攻)修了。
1985年より秋田県埋蔵文化財センターに勤務、同センター南調査課長、主任文化財専門員を歴任。
《主要著書》
『「心象考古学」の試み―造形物の心性を読み解く―』雄山閣 2017年
『出羽の古代土器』同成社 2008年
『長崎・松浦皿山窯址』先史15 駒沢大学考古学研究室(共著) 1981年
「北日本の須恵器についての一考察」『考古学の諸相』坂詰秀一先生還暦記念会 1996年
「平安時代東北の長頸瓶」『生産の考古学』同成社 1997年
「虚空蔵大台滝遺跡の呪術・祭祀・信仰―平安時代後半と中世後葉の心象風景―」『生産の考古学』Ⅱ 倉田芳郎先生追悼論文集編集委員会編 2008年
「近世×形文の変容」『秋田考古学』第62号 秋田考古学協会 2018年 など
第1章 研究領域(1)先史時代
第1節 岩瀬遺跡における草創期の石器群
第2節 岩瀬遺跡における早期の石器群
第3節 諏訪台C遺跡のⅠ・Ⅱ類土器群―土器の観察を通して―
第2章 研究領域(2)歴史時代
第1節 半地下天井架構式窯―関東・東北の事例から―
第2節 古代土器の製作過程と技法の表記
第3節 由利地域の古代生産遺跡―須恵器・鉄・炭・塩・稲―
第4節 片貝遺跡の平安時代土器
第5節 平安仏教の×形文―真言密教との関連で―
第6節 仏教の「三十三」数字考―三三年の節目に―
第3章 研究領域(3)理化学分析と発掘調査記録
第1節 科学的な分析について―天代瓦窯跡―
第2節 資料提供―竹原窯跡出土須恵器の胎土分析―