文化財記者としての20年あまりの取材・報道を通じて得られた知見や、感じてきたことを余すことなく記した一書。
発掘調査の結果得られた数多くの文化財についても、どのように保存をして後世に残していくのか、またただ保存をするのではなく、どのように活用し学びに生かしていくべきなのか。それらに報道がどのように関わっていけるのか、一石を投じる。
関口 和哉(せきぐち かずや)
1966 年、栃木県日光市生まれ。同志社大学文学部文化学科国文学専攻卒業。1990年、読売新聞大阪本社入社。鳥取支局を振り出しに、社会部主任、文化部編集委員などを経て現在、橿原支局長。日本考古学協会員。
共著に『飛鳥・藤原京の謎を掘る』(文英堂、2000)、『シルクロード紀行―正倉院へとつづく道―』(ミネルヴァ書房、2012)など。
はじめに――なぜ文化財を報じるのか
第1章 古墳壁画の危機と文化財保存
第2章 世界遺産と陵墓問題
第3章 国際社会のなかの古代日本
第4章 邪馬台国論争は決着するか
第5章 古代史の常識を疑う