幻の名著「かもしかみち」復刻!
考古学を学ぶものに深い感動を与え、読む者すべてを考古学の世界に、ひきずり込む魔力をそなえた名著。
かもしかみち
私の考古学手帳から
深山の奥には今も野獣たちの歩む人知れぬ路がある。
ただひたすらに高きへ高きへとそれは人々の知らぬけわしい路である。
私の考古学の仕事はちょうどそうしたかもしかみちにも似ている。
藤森栄一
※本書は1967年に学生社が発行した『かもしかみち』及び1995年刊行の同書の解説付新装版を底本とした復刻版です。
[著者略歴]
藤森栄一(ふじもり えいいち)
明治44(1911)年、長野県諏訪市に生まれる。
昭和4(1929)年諏訪中学(現、諏訪清陵高校)卒業。諏訪考古学研究所長、長野県考古学会会長として活躍。
昭和48(1973)年12月逝去。
主な論著書に、『銅鐸』(毎日出版文化賞受賞)『旧石器の狩人』『石器と土器の話』『縄文農耕』『縄文の八ヶ岳』『峠と路』『信州教育の墓標」(以上学生社)『井戸尻遺跡』『縄文式土器』(以上中央公論美術出版)『心の灯』(ちくま少年図書館)、『藤森栄一全集』(全15巻、学生社)など多数がある。
[解説者略歴]
戸沢充則(とざわ みつのり)
昭和7(1932)年、長野県岡谷市に生まれる。昭和31(1956)年明治大学文学部卒業、同大学教授・学長などを歴任して同大学名誉教授。
藤森栄一のもとで考古学を志す。
長野県矢出川遺跡、埼玉県砂川遺跡など多くの遺跡を調査。
平成24(2012)年4月逝去。
主な著書に『縄文時代史研究序説』(名著出版)『考古学のこころ』(新泉社)など多数がある。
古道雑聚
山と先住民とその子たち
九州廻記
山口をおもう
信州尖石行
遠賀川日記
小沢半堂のこと
あの頃の考古学
読書雑感抄
脚のない古代史
南薩摩の神々
貝塚のない湖の回想
日本農耕文化の伝統
日本原始陸耕の諸問題
春愁の暦
病状読校
あとがき
【解説】永遠の「かもしかみち」(戸沢充則)