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西日本縄文時代晩期の土器型式圏と遺跡群

西日本縄文時代晩期の土器型式圏と遺跡群

書名 : 西日本縄文時代晩期の土器型式圏と遺跡群
編著者 : 宮地 聡一郎
価格 : 15,400 円
初版年月日 : 2022/8/25
ISBNコード : 9784639028543
在庫状況 : 在庫あり
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体裁

27cm/B5判上製・函入/332頁

内容紹介

西日本の縄文時代後期後葉以降顕著となる土器の無文化現象については、繁縟な文様を持つ東日本の縄文文化とは異なる動きとして捉え、弥生文化成立の素地となる動きと評価することが多いが、それは果たして論証されたものなのだろうか。我々は今でこそ、縄文時代晩期の後に弥生時代が到来することを承知しており、そのことが無意識のうちに西日本の縄文時代晩期について、弥生時代へ移行する準備的段階と評価してしまっているのではないか。本書の問題意識はここにある。(本文より)

著者紹介

宮地 聡一郎(みやじ そういちろう)
1972年生まれ 香川県出身
1996年 国士舘大学文学部史学地理学科国史学専攻卒業
1999年 立命館大学大学院文学研究科史学専攻博士課程前期課程修了
1999年 (財)大阪府文化財調査研究センター専門調査員
2000年 福岡県教育庁文化財保護課入庁
     以後、福岡県立アジア文化交流センター(九州国立博物館)、福島県教育庁文化財課(派遣)等に勤務
2022年 博士(文学・立命館大学)
現在 九州歴史資料館埋蔵文化財調査室参事補佐
主要論文
2004年「刻目突帯文土器圏の成立(上)(下)」『考古学雑誌』第88巻第1・2号 日本考古学会
2008年「刻目突帯文土器に見る北部九州的要素の波及について」『古代文化』第60巻第3号 古代学協会
2009年「弥生時代開始年代をめぐる炭素14 年代測定土器の検討」『考古学研究』第55巻第4号 考古学研究会
2009年「刻目突帯文土器と無文土器系土器―異系統土器共存の実態―」『古代文化』第61巻第2号 古代学協会
2012年「縄文時代後・晩期の遺跡群動態―玄界灘沿岸部における黒色磨研土器期の検討―」『古代文化』第64巻第1号 古代学協会
2014年「玄界灘沿岸部における水稲耕作開始期の遺跡群動態」『九州考古学』第89号 九州考古学会
2017年「西日本縄文晩期土器文様保存論―九州地方の有文土器からの問題提起―」『考古学雑誌』第99巻第2号 日本考古学会
2018年「縄文から弥生へ―墓域構成の変化にみるイデオロギー転換―」『古文化談叢』第80集 九州古文化研究会
2019年「九州地方の集落と遺跡群」『縄文文化の繁栄と衰退』雄山閣

目次

序  本書の問題意識
第1章 縄文時代晩期の文化・社会に関する認識の変遷
第1節 戦前の歴史観/第2節 戦後~1990年代の縄文時代晩期観/第3節 現在の研究状況と課題

第2章 土器研究の視点
第1節 土器編年網の策定と文化動態の把握/第2節 土器製作に係る社会環境の考察/第3節 土器型式圏変動の把握/第4節 本書の視点

第3章 西日本における縄文時代晩期の土器編年の枠組みと九州地方の土器
第1節 「晩期」の枠組みの形成と研究状況/第2節 九州地方の黒色磨研土器期(後期後葉~晩期中葉)の土器/第3節 九州地方の刻目突帯文土器期(晩期後葉~弥生時代早・前期初頭)の土器

第4章 西日本縄文時代晩期の土器の無文化現象とその背景
第1節 土器の無文化現象と農耕論/第2節 縄文時代後期後葉の土器様相の変化の実態/第3節 縄文時代晩期土器の無文化の実態/第4節 土器の無文化現象に関わる西日本縄文時代晩期観の再考

第5章 刻目突帯文土器成立期までの土器型式圏の変動 第1節 無刻目突帯文土器の出現と展開/第2節 刻目突帯文土器圏の成立/第3節 西日本縄文時代晩期の土器型式圏の実態

第6章 刻目突帯文土器期の実態
第1節 刻目突帯文土器期の歴史的評価と課題/第2節 逆「く」字形浅鉢に見る刻目突帯文土器期の広域編年/第3節 土器に見る九州北部的要素の波及の実態/第4節 刻目突帯文土器と無文土器系土器/第5節 刻目突帯文土器期の器種間関係と地域性

第7章 九州地方における縄文時代後期後葉~弥生時代前期初頭の遺跡群動態
第1節 遺跡群動態に見る地域社会の実態/第2節 遺跡群動態に見る画期とその背景

第8章 九州地方における縄文時代後期後葉~弥生時代前期初頭の墓制の変化
第1節 墓域構成の実態/第2節 墓域構成の変化

終章 西日本縄文時代晩期の実態

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