季刊考古学 161号
特集:海洋進出の初源史
人類の海洋進出(海部陽介・佐藤宏之)
海洋進出のはじまり
西の海-朝鮮・対馬海峡(森先一貴・芝康次郎)
南の海-琉球列島(藤田祐樹・山崎真治)
東の海-伊豆諸島(池谷信之)
北の海-津軽海峡(佐藤宏之)
実験航海プロジェクトを通じて理解したこと(海部陽介)
後期旧石器時代前半期の刃部磨製石斧からさぐる舟の可能性(岩瀬 彬・佐野勝宏・長﨑潤一・山田昌久・海部陽介)
縄文時代の海洋進出
漁労証拠からみた縄文海洋進出史(北海道~青森県域)(福井淳一)
遺跡様態からみた縄文海洋進出史(津軽・北海道)(佐藤宏之・根岸 洋)
魚類遺存体からみた縄文海洋進出史(東北~東海地方(山崎 健・山田凜太郎・坂本 匠・松崎哲也)
遺跡様態からみた縄文海洋進出史(伊豆諸島)(池谷信之)
縄文時代の琉球列島における海洋進出と遠洋航海(山崎真治)
漁労証拠からみた縄文海洋進出史(琉球列島)(樋泉岳二)
貝交易からみた縄文海洋進出史(忍澤成視)
縄文時代の丸木舟(山田昌久)
縄文人骨が語る海洋進出の様相(海部陽介)
縄文文化圏の外側
東南アジア・ウォーレシア(小野林太郎)
太平洋諸島・小笠原諸島(後藤 明)
先島諸島(片桐千亜紀)
座談会 人はなぜ海に出たのか(海部陽介・佐藤宏之・山田昌久・池谷信之)
最近の発掘から
さきたまの地に眠る一大祭祀遺跡― 埼玉県行田市北大竹遺跡―(渡邊理伊知)
リレー連載・考古学の旬 第19回
北海道の周堤墓(高瀬克範)
リレー連載・私の考古学史 第10回
考古学を学んで人間を知る(稲田孝司)
海部陽介(東京大学教授)
1969年生まれ。東京都出身。東京大学大学院理学系研究科博士課程中退。博士(理学)。
主な著書に『人間らしさとはなにか』河出新書、『サピエンス日本上陸』講談社、『日本人はどこから来たのか』文藝春秋、『人類がたどってきた道』NHK出版などがある。
佐藤宏之(東京大学名誉教授)
1956年生まれ。宮城県仙台市出身。法政大学大学院博士後期課程修了。博士(文学)。
主な著書に『日本旧石器文化の構造と進化』柏書房、『北方狩猟民の民族考古学』北海道出版企画センター、『旧石器時代:日本文化のはじまり』敬文社などがある。