21cm/A5判並製・カバー/368頁(オールカラー)
植民地化や近代化の波で失われてしまった南太平洋の伝統社会:「威信」と「互酬性、富の再分配」が機能していた社会から生み出された造形―布・装身具・贈答品の数々―を迫力溢れる画像で紹介しながらその社会像を浮き彫りにする。
福本繁樹 FUKUMOTO Shigeki
1946年滋賀県湖北に生まれ、京都市中京区の職人の街で育つ。京都市立芸術大学専攻科西洋画専攻修了。学生時代から染色業自営。1976年より美術家として染色作品などを国内外で発表。2018年3月まで大阪芸術大学教授。現在立命館大学環太平洋文明研究センター客員協力研究員。
主著に『 メラネシアの美術』『 南太平洋・民族の装い』『 精霊と土と炎─南太平洋の土器─』『 「染め」の文化 染み染み染みる日本の心』『 布・染み染み 福本繁樹作品集』『 染色論のすゝめ』『 福本繁樹作品集 愚のごとく、然りげなく、生るほどに』(2019年度意匠学会賞) など。
2001年度第14回京都美術文化賞、2021年度(第36回)大同生命地域研究特別賞。URL:http://shimijimi.net/
プロローグ―野生のオブジェによせて/圧倒的な装身文化
南太平洋のタパや装い
織物以前のこと/編み布/タパ(樹皮布)/紐衣と編み袋/繊維造形/貝の装身具と貨幣/羽毛の装身具と貨幣
フィールドノートから
織り布/幻の染色/ブタの牙/ヤムイモの贈与/裸体の装身具/ソロモン諸島のかご細工/貝の装身具と貨幣/羽毛の装身具と貨幣/南太平洋のタパ(樹皮布)/パプアニューギニアのタパ村再訪/ニューギニアのタパと、シュルレアリスム
エピローグ―南太平洋の威信
コレクションカタログ