季刊考古学166 特集:DNAと考古学
DNA分析は考古学研究に何をもたらすか?(藤尾慎一郎)
DNA分析の最前線
ヤポネシアゲノムプロジェクト(斎藤成也)
DNA分析と二重構造モデル(篠田謙一)
炭素14年代法でわかること(坂本 稔・瀧上 舞)
貝塚前期人のゲノム解析―十島村大池B遺跡出土人骨―(竹中正巳)
東ユーラシアの先史穀類農耕の発展とハツカネズミの帯同(鈴木 仁)
弥生時代のアワ・キビの栽培史をDNAから探る(里村和浩)
ゲノムから探るアズキの起源(内藤 健)
古代日本語の中のいくつかの人名・地名の語源―考古学とDNAの特徴と関連して―(遠藤光暁)
DNA分析と考古学
縄文研究とDNA分析―縄文人の家族・親族構造をめぐって―(山田康弘)
土器の系統と核ゲノム―弥生早・前期を中心に―(藤尾慎一郎)
群馬県八束脛洞窟遺跡の在来(縄文)系弥生人(設楽博己・藤尾慎一郎・関根史比古・坂本 稔・篠田謙一・神澤秀明)
鳥取県青谷上寺地遺跡にみる弥生後期の集団像と社会的環境―DNA分析・年代学的調査にもとづく考古学的検討―(濵田竜彦)
古墳時代の親族構造論とDNA分析(清家 章)
DNAから探る古墳社会親族関係の一様相―木更津市諏訪谷横穴墓群出土例を中心に―(谷畑美帆・神澤秀明)
貝交易の運搬人を追う―ゲノム解析を読み解くために―(木下尚子)
【コラム】青谷上寺朗― 弥生人の復顔像―(濵田竜彦)
【コラム】北海道船泊縄文女性 誕生秘話(神澤秀明〉
最近の発掘から
神奈川県荻野川流域の前方後円墳―神奈川県厚木市及川伊勢宮遺跡―(宮井 香・小林友佳)
金箔が押された木製塔婆―新潟県柏崎市丘江遺跡―(土橋由理子)
リレー連載・考古学の旬 第24回
弥生時代開始前夜―渡来人論の今―(端野晋平)
リレー連載・私の考古学史 第15回
縄文世界を探る(小林達雄)
書評/論文展望/報告書・会誌新刊一覧/考古学界ニュース
藤尾慎一郎(国立歴史民俗博物館教授)
1959年福岡県生まれ。広島大学文学部史学科考古学専攻卒業,九州大学大学院文学研究科博士後期課程単位修得退学。
博士(文学)広島大学。
主な著書に『弥生変革期の考古学』(同成社,2003)『縄文論争』(講談社,2002)『弥生文化誕生』(共編著,同成社,2009)『新弥生時代』(吉川弘文館,2011)『弥生文化像の再構築』(吉川弘文館,2013)『弥生ってなに?!』(国立歴史民俗博物館,2014)『弥生時代の歴史』(講談社,2015)『再考!縄文と弥生』(吉川弘文館,2019)『ここが変わる!日本の考古学』(共編著,吉川弘文館,2019)『日本の先史時代』(中央公論新社,2021)などがある。