国史跡指定から10年が過ぎた中里貝塚。これまでの調査研究を再検証するとともに、東京湾東岸地帯に群集する巨大貝塚や、中里貝塚の背後にある台地上の遺跡や貝塚、また周辺遺跡とも比較検討し、その性格や意義を地域社会という視点から考える。
阿部芳郎(あべ よしろう)1959 年生
明治大学文学部教授 明治大学日本先史文化研究所所長
主要著作論文「縄文時代の生業と中里貝塚の形成」『中里貝塚』2000「貝食文化と貝塚形成」『地域と文化の考古学』、2005 「大森貝塚の調査と大森ムラの実像」『東京の貝塚を考える』雄山閣、2008 「加曽利貝塚の形成過程と集落構造」『東京湾巨大貝塚の時代と社会』雄山閣、2009
第Ⅰ 章 都内貝塚の研究の歴史
第Ⅱ章 中里貝塚の発掘
第Ⅲ章 西ヶ原貝塚の発掘
第Ⅳ章 中里貝塚形成と貝塚の多様性
第Ⅴ章 座談会 中里貝塚から縄文社会を考える