インドの障害神が日本では護法神・聖天となって威力・霊力を示す。しかしその本体は象頭人身の異形で、男女神二体の抱擁像であらわされるのはなぜか。十一面観音・大黒天との関係、シヴァ神に及ぶその実像をさぐる。
笹間良彦(ささま よしひこ)
1916年、東京に生まれる。文学博士。
日本甲冑武具歴史研究会会長を務め、『図解日本甲冑事典』『甲冑鑑定必携』『江戸幕府役職集成』『足軽の生活』『歓喜天信仰と俗信』『弁才天信仰と俗信』『好色艶語辞典』(以上、雄山閣刊)ほか、著書多数。
緻密な取材、調査からなる文筆とともに、詳細に描かれたイラストは臨場感を伴いながら、写真では再現できない時代を描写することで定評がある。2005年11月逝去。享年89歳。