「スペイン国立シマンカス総文書館」「セビィリャ市立文書館」「ヴァティカン機密文書館」「フランス国アンガンヴェルティヌ図書館」所蔵文書、その他の史料を掲載。
半世紀にわたる「慶長遣欧使節」研究の集大成(全3巻)完結。
スペイン、イタリア、フランス、メキシコほか、遣欧使節関係国の文書館・図書館に所蔵されている現文史料の調査により発掘した新史料の翻刻・解読と、『大日本史料』等掲載の先行翻訳史料に対する厳密な校訂を通して、「慶長遣欧使節」の隠された真実の姿を浮き彫りにする。
大泉光一(おおいずみ こういち)
1943年長野県生まれ。メキシコ国立自治大学東洋研究所研究員、日本大学国際関係学部・大学院国際関係科教授を経て、現在、青森中央学院大学経営法学部大学院地域マネジメント研究科教授。博士(国際関係)。主な著書に、『支倉常長 慶長遣欧使節の真相』[和辻哲郎文化賞受賞]、『捏造された慶長遣欧使節記』、『支倉六右衛門常長「慶長遣欧使節」研究史料集成』[全2巻](以上雄山閣)、『慶長遣欧使節の研究』(文眞堂)、『支倉常長』(中公新書)、『メキシコの大地に消えた侍たち』(新人物往来社)ほか
《本書で取り上げる主な史料》
・箕作元八博士による伊達政宗の使節派遣目的=倒幕説の学術的論拠
・日本の大使に約束した修道士派遣に関する枢密院の奏議
・ルイス・ソテロが日本でのキリスト教徒の境遇を綴ったセビィリャ市長宛覚書
・伊達政宗宛ローマ教皇パウルス5世の書翰
・支倉六右衛門宛ローマ教皇グレゴリオ15世の書翰
・イタリア人画家キヨッソーネによる支倉肖像画の観察記録
・日本の使節のローマ到着、現地での行動、一行の印象などの諸報告―その他