鎌足・不比等・房前・仲麻呂̶̶
藤原氏を築き、定着させ、雄飛の基礎を固めた四人を中心に、氏族としての創始から恵美押勝の乱までの初期藤原氏の活動を、特に王権との関係を重視して跡づける。
丹念に史料を読み込み、藤原氏に有利になるよう設計された律令体制など、初期藤原氏とその時代に迫る。
※本書籍には新版がございます。
藤原氏の研究 普及版
倉本 一宏(くらもと・かずひろ)
1958 年 三重県津市生まれ
1983 年 東京大学文学部国史学専修課程卒業
1989 年 東京大学大学院人文科学研究科国史学専門課程博士課程単位修得退学
1997 年 博士(文学、東京大学)
現在 国際日本文化研究センター教授
著書 『一条天皇』吉川弘文館、2003 年
『壬申の乱』吉川弘文館、2007 年
『藤原道長「御堂関白記」を読む』講談社、2013 年
『平安朝 皇位継承の闇』角川学芸出版、2014 年
『蘇我氏 古代豪族の興亡』中央公論新社、2015 年
『戦争の日本古代史』講談社、2017 年
はじめに 藤原氏について
第一章 中臣鎌足と藤原氏の成立
第一節 乙巳の変前後の鎌足
第二節 「大化改新」と鎌足の功業
第三節 『鎌足伝』と『多武峯縁起』
第二章 不比等の覇権と律令体制・
第一節 藤原氏の確立
第二節 律令国家の権力中枢と蔭位制
第三節 不比等の覇権
第四節 宣命にみる藤原氏
第三章 奈良朝の政変劇と藤原氏
第一節 四家の分立と王権
第二節 聖武と光明子と藤原氏
第三節 奈良朝末期の政変劇と藤原氏
おわりに 日本史と藤原氏