『「心象考古学」の試み』『考古学研究とその多様性』に続く、利部修著作・三部作!
秋田県の地域および日本列島における考古学研究、さらには戦争遺跡がもつ現代社会との関係を考察し、未来を志向する。
利部 修(かがぶ おさむ Kagabu Osamu)
1955年秋田県に生まれる。
1978年駒澤大学文学部歴史学科(考古学専攻)卒業。
1983年立正大学大学院文学研究科修士課程(史学専攻)修了。
1985年より秋田県埋蔵文化財センターに勤務、同センター南調査課長、主任文化財専門員を歴任。現在、秋田考古学協会副会長。
《主要著書》
『考古学研究とその多様性―東北からの視座―』雄山閣 2019年
『「心象考古学」の試み―造形物の心性を読み解く―』雄山閣 2017年
『出羽の古代土器』同成社 2008年
『長崎・松浦皿山窯址』先史15 駒沢大学考古学研究室(共著) 1981年
「北日本の須恵器についての一考察」『考古学の諸相』坂詰秀一先生還暦記念会 1996年
「平安時代東北の長頸瓶」『生産の考古学』同成社 1997年
「虚空蔵大台滝遺跡の呪術・祭祀・信仰―平安時代後半と中世後葉の心象風景―」『生産の考
古学』Ⅱ 倉田芳郎先生追悼論文集編集委員会編 2008年
「近世×形文の変容」『秋田考古学』第62 号 秋田考古学協会 2018年 など
目次
序 (立正大学特別栄誉教授 坂詰秀一)
第1章 地域的視座
第1節 懸魚の意味と出自に関する考察―現代から遡る―
第2節 現代的竜の素描―『秋田県曹洞宗寺伝大要』より―
第3節 由理と由利の地名に関する考察
第4節 由理柵と横手盆地―律令政府の進出―
第2章 列島的視座
第1節 近世☓形文の変容
第2節 近世扇子の用途と系譜―画像を基に―
第3節 唐草花文の分類と変遷
第4節 日本列島の細頸壺
第3章 戦争遺跡の観点から
第1節 土崎空襲の考古学的背景―地理的環境の遠因―
第2節 西ノ浜台地遺跡を現代に誘う―城郭の評価と活用―
第3節 虚空蔵大台滝遺跡を通じて―城郭構造の視点から―