日本刀の変遷を探る
考古学・刀剣学・金属学による共同研究の成果をもとに、鉄器使用の開始から古墳出土の古代刀を経て、彎刀様式の日本刀に至る過程を詳しく解説。
さらに増補された論考「日本刀の成立過程」を含む画期的名著が〈普及版〉となって復刊!
石井 昌國(いしい まさくに)
大正5年(1916)11月生まれ。國學院大學卒。
日本考古学協会会員、美術刀剣保存協会常任審査員を務めた。
平成2年(1990)1月逝去。
【主な編著】
『蕨手刀』『日本刀銘鑑』『日本刀講座』『刀剣銘字大鑑』(以上、雄山閣)、『日本刀大鑑 古刀編3』(大塚巧藝社)ほか。
佐々木 稔(ささき みのる)
昭和8年(1933)6月生まれ。東北大学卒。工学博士。
東北大学助手を経て新日本製鉄㈱先端技術研究所に勤務。その後も㈱コロイドリサーチ取締役、神奈川大学大学院歴史民俗資料学研究科非常勤講師などを歴任した。
平成22年(2010)8月逝去。
【主な編著】
『鉄と銅の生産の歴史』『鉄の時代史』(以上、雄山閣)、『いくさ』『火縄銃の伝来と技術』(以上、吉川弘文館)ほか。
序 本書に寄せて(櫻井清彦)
序 石井昌國氏と古代刀(加島 進)
一編 古代刀の変遷(石井昌國)
はじめに/鉄製品の使用/古代刀と鉄器の遺跡
二編 古代の鉄と刀剣(佐々木 稔)
はじめに/弥生時代の鉄と利器の製作/古墳時代前・中期における鍛造技術の革新/古墳時代後期に始まる鉄生産と刀剣製作への影響/彎刀化の進行と素材の鋼/古代末の鉄と太刀/日本刀の成立過程