群集墳とは何か―
東国各地の群集墳造営の多様な実態を俯瞰した上で、主要な論点を検討し、新たな古墳時代像を構築する。
広瀬和雄(ひろせ かずお)
1947年京都市生まれ
現在、総合研究大学院大学・国立歴史民俗博物館 名誉教授
〈主な著書〉
『前方後円墳国家』(角川選書、2003年、中公文庫、2017年)、『古墳時代政治構造の研究』(塙書房、2007年)、『前方後円墳の世界』(岩波新書、2010年)、『カミ観念と古代国家』(角川叢書、2010年)、『古墳時代像を再考する』(同成社、2013年)、『前方後円墳とはなにか』(中公叢書、2019年)
太田博之(おおた ひろゆき)
1959年埼玉県生まれ
現在、本庄早稲田の杜ミュージアム 学芸員
〈主な著書〉
『関東の後期古墳群』(共著、六一書房、2007年)、『前方後円墳の終焉』(共編著、雄山閣、2010年)、『古墳出現と展開の地域相』(共著、同成社、2012年)
田中 裕(たなか ゆたか)
1968年長野県生まれ
現在、茨城大学学術研究院人文社会科学野 教授
〈主な著書〉
『シナノの王墓の考古学』(共著、雄山閣、2006年)、『常陸の古墳群』(共編著、六一書房、2010年)、『続 常陸の古墳群』(共編著、六一書房、2020年)、『古代国家形成期の社会と交通』(同成社、2023年)
日高 慎(ひだか しん)
1968年東京都生まれ
現在、東京学芸大学教育学部 教授
〈主な著書〉
『東国古墳時代埴輪生産組織の研究』(雄山閣、2013年)、『東国古墳時代の文化と交流』(雄山閣、2015年)、『古墳時代の交通と流通』(編著、ニューサイエンス社、2024年)
第1章 群集墳研究の現在と課題
群集墳の形成と展開―古墳時代における中間層の政治的創出―(広瀬和雄)
群集墳論研究史(日高 慎)
「多数高密度型」群集墳の成立とその意義(田中 裕)
第2章 東国における群集墳造営の画期
茨城(田中 裕)
栃木(賀来孝代・足立佳代)
群馬(加部二生)
埼玉(太田博之)
千葉(小沢 洋)
東京(紺野英二)
神奈川(柏木善治)
東国における群集墳造営の諸画期(太田博之)
東国の群集墳・横穴墓群分布図
第3章 群集墳の形成と構成
初期群集墳の形成過程と群構成(小森哲也)
群集墳の群構成(池上 悟)
飯塚・藤井古墳群にみる首長墓と群集墳(秋元陽光)
群馬県における首長墓と群集墳(加部二生)
第4章 群集墳の被葬者
群集墳の被葬者層―東京・神奈川―(柏木善治)
群集墳の変質と被葬者像―南武蔵を中心として―(松崎元樹)
関東西部地域における中期群集墳の被葬者(太田博之)
群集墳論関係論文一覧 (日高 慎)