明治の宮廷改革と女官たちの日常を活写した一冊、「明治150年」を期に新装版刊行!
近代国家へと急激な変貌をとげる、明治維新の政治体制。
その時、京都を離れて東京に移された宮廷の実情とは。
制度や慣習は、時代の荒波を受けてどのように変容してきたのか。
謎多き明治宮廷の様相と後宮の女官たちの実像を描き出す。
扇子 忠(せんす ただし)
1940 年、京都市生れ。立教大学法学部卒業。
[主要著書]
『皇室の饗宴とボンボニエール』(思文閣出版)、『弱者だから勝てる― 「伝説の営業マン」と呼ばれて』(三一書房)、『皇室のボンボニエール』(阿部出版)、『錦絵が語る天皇の姿』(遊子館)、『明治の女官長・高倉寿子』(叢文社)、『実録・転職物語』(青松書院)ほか
第一章 明治の宮廷
1 御簾から出た現人神/2 東京奠都と天皇親政/3 一條美子の入内と立后/4 天皇の側近/5 西京の「京都御所」/6 東京の「明治宮殿」/7 宮廷の様相/8 宮廷の年中行事
第二章 明治の後宮
1 后妃と女官/2 正室と側室/3 女官と上臈(女房)
第三章 明治の女官
1 女官制度の改革/2 女官勤め/3 お局生活/4 女官の服装
第四章 明治の著名な女官
1 女官長になった高倉寿子/2 大正天皇の実母になった柳原愛子/3 天皇から最も寵愛された園祥子/4 「明治の紫式部」といわれた税所敦子/5 「宮中の女狐」といわれた下田歌子
参考文献
写真・図版出典一覧
付録
1 女官内規/2 女官内賜金規程/3 明治時代女官任官状況