帝国憲法期にのみ存在した、「産業士官学校」ともいえる日本独特の短期高等教育学校、官立高等工業学校の実像をさぐる
帝国憲法期にのみ存在した官立高等工業学校は、「産業士官学校」ともいえる日本独特の短期高等教育学校だった。
官立高工生の内・外地における正系・傍系入学、就職・転職移動には、明暗ある帝国憲法の下で、産業化を基軸に進められた日本の近代化過程が色濃く反映している。創設以来の全国の入学生のうち16,718人をデータベース化し、計量分析することで、政治・社会と教育の相互の影響、帝国日本の国策としての準エリート技術者教育の実態を解明する。
補章として卒業生12名へのインタビューを収録。