最新データに拠る日経調水産業改革委員会「提言」と改正「漁業法」概説
海洋水産資源は国民共有の財産
日本漁業の衰退が止まらない。危機に瀕している漁業資源の回復と、漁業・水産業再生への処方箋となる日経調「第2次水産業改革委員会」による7つの〈提言〉や、昨年末より施行された改正「漁業法」などを詳しく解説。
さらに福島「処理水」問題やSDGsの視点を包括しつつ、今後の国民的議論への基礎となる最新データも充実させている。
■監修者紹介
高木 勇樹(たかぎ ゆうき)
1943年群馬県生まれ。東京大学法学部卒業。1966年4月農林省入省。畜産局長、大臣官房長、食糧庁長官などを経て、1998年7月より農林水産事務次官を務める。
2001年退官。
■著者紹介
小松 正之(こまつ まさゆき)
1953年岩手県生まれ。一般社団法人生態系総合研究所代表理事、アジア成長研究所客員教授。
FAO水産委員会議長、インド洋マグロ委員会議長、在イタリア日本大使館一等書記官、内閣府規制改革委員会専門委員を歴任。日本経済調査協議会「第二次水産業改革委員会」主査、及び鹿島平和研究所「北太平洋海洋生態系と海洋秩序・外交安全保障に関する研究会」主査。
6月から日本経済調査協議会「第三次水産業改革委員会」委員長・主査。
著書に『宮本常一とクジラ』『豊かな東京湾』『東京湾再生計画』『日本人とくじら 歴史と文化 増補版』『地球環境 陸・海の生態系と人の将来』(雄山閣)など多数。
推薦の言葉(伊藤裕康)
推薦の言葉(的埜明世)
監修者の言葉(高木勇樹)
第1章 日本漁業・水産業の現状と課題・再生策について
Ⅰ. 日本の漁業・水産業の再生・回復への対応
1. 2018年漁業法一部改正の背景/2. 日本経済調査協議会「水産業改革委員会・高木委員会」の提言/3. 2018年の漁業法の一部改正の重要なポイント/《原発は海を温め、地球温暖化を促進する》/4. 日本漁業法制度の歴史/5. 衰退する日本漁業・養殖業
Ⅱ. 日本の漁業法制度の世界との比較と問題点
1. 日本漁業法制度の4つの問題点/2. 国連海洋法条約と世界の対応/3. 日本の対応の遅れ/4. 日本の漁業・水産業の改革の取り組みの歴史と将来
参考〈科学・漁業管理の用語の解説〉
第2章 日経調第2次水産業改革委員会の最終報告と提言
第1節 趣意書 中間提言(2017年9月)
【1】「 魚食をまもる水産業の戦略的な抜本改革を急げ」(緊急提言)2007年2月2日
【2】「 魚食をまもる水産業の戦略的な抜本改革を急げ」2007年7月31日
【3】「 東日本大震災を新たな水産業の創造と新生に」(緊急提言)2011年6月3日
第2 節 最終提言(2019年5月21日)
1. 最終報告(提言)について/2. 最終報告(提言)に至る背景とその柱
第3節 我が国の漁業・水産業のあるべき姿
参考資料1~7
【付篇】2018(平成30)年一部改正『漁業法』(抜粋)
あとがき