ファッションは美学である――
「服飾美学」「服飾文化」は、必ずその時代の「世相」を表すものである。その変遷の歴史を探ることは、その時代の世相、社会情勢、人々の考え方なども知ることになる。(中略)若い人達のお役に立てたらと思い、「ファッションは美学である」という信念を持って、〝老骨に鞭打つ〟意気込みで本書を纏めてみました。(「はじめに」より)
廣瀬尚美(ひろせ なおみ)
1958年 お茶の水女子大学家政学部被服学科卒業、1959年同学部被服学専攻科修了
1982~92年 武庫川女子大学勤務
1992~99年 東京都立短期大学勤務
2000~06年 茨城大学非常勤講師
2007~10年 聖徳大学オープンアカデミー講師
2013~15年 淑徳大学池袋サテライト・キャンパス講師
主な著作 『イギリス服飾史を探求する』(翻訳・1988年)、『ヴィジュアル百科 江戸事情 第6巻 服飾編』(共著・1994年)、『廣瀬資料館図録』(1999年)、『服飾文化史ガイドブック』(2017年)、『「徳川禁令考」から読み解く 江戸庶民の暮らしと文化』(2022年)
はじめに
第1章 服飾造形とは
第2章 美意識と服飾造形―機能性と表現性―
色彩文様の美(染織の美)
(Ⅰ)色彩
(Ⅱ)文様
〈1〉文様表現の手法
〈2〉文様表現の形式
〈3〉文様表現の主題(テーマ)
第3章 ファッションの移り変わり―世相と美意識―
(Ⅰ)古代の衣服
〈1〉エジプトの衣服
〈2〉メソポタミア
〈3〉ギリシャ
〈4〉ローマ
(Ⅱ)中世の衣服
〈1〉ビザンチン帝国(東ローマ帝国)
〈2〉ゲルマン(西ヨーロッパ帝国)
〈3〉ロマネスク(Romanesque)時代/中世中期(11~12世紀)
〈4〉ゴシック(Gothic/13~14世紀)
(Ⅲ)近世の衣服
〈1〉ルネサンス期 (15~16世紀)【15世紀】【16世紀】
〈2〉17世紀【初期:オランダ市民風】【バロック時代(17世紀後半)】
〈3〉18世紀【レジャンス時代(1715~1723年)】【ロココ時代】【革命家の衣服】
(Ⅳ)近代(19世紀)
〈1〉新古典主義(ネオクラシシズム/19世紀初期)
〈2〉浪漫主義時代(ロマンチック時代/19世紀前半)
〈3〉リアリズム時代(現実主義時代/ 19 世紀後半)【クリノリン時代】【バッスルシルエット】
〈4〉アール・ヌーボ時代(19世紀末)
(Ⅴ)20世紀
〈1〉ヘレニズム時代(20世紀初期)
〈2〉第一次・第二次世界大戦中
〈3〉第二次世界大戦以降
まとめ
補「ニューヨークで体験した民族による美意識の違い」
【マイナス20度の体験】【バイセンテニアル(Bicentennial/独立二百年祭)】