明日香の地に文化財と景観がいまも良好に残っているのはなぜか?
明日香の魅力は、重層的な歴史空間である。明日香村では、これまで文化財と景観を一体として守り、活かしてきた。
それを可能としたのは「明日香法」である。
本書では、「明日香法」の役割とこれまでの取り組みを振り返り、今後の文化財・景観の保存と活用の展望を示す。
第1章 明日香法とはなにか
明日香法とは(木治 準宝)
明日香法制定への苦難(あゆみ)(藤田 尚)
◉コラム① 明日香法制定に尽力 犬養 孝―明日香を守った万葉学者―
第2章 「日本のこころのふるさと」を守り活かす明日香法
明日香法と飛鳥の発掘(木下 正史)
進化し続ける明日香法― 古都保存法から歴史まちづくり法まで―(古澤 達也)
古都飛鳥の保存とその歴史的意義(辰巳 俊輔)
特別寄稿 明日香法とこれからの景観(増井 正哉)
◉コラム② 明日香法制定に尽力 明日香史跡研究会― 明日香の将来を憂い期待した若者達―
第3章 明日香法から現在・未来へ
明日香法が果たしてきた役割― 明日香法制定以後の取組とそれが与えた影響―(木治 準宝)
明日香法と古都保存のこれから(藤田 尚)
明日香村の未来戦略― 未来像/明日香まるごと博物館―(森川 裕一)
写真で読み解く明日香の昔と今(辰巳 俊輔)
◉コラム③ 明日香法制定に尽力 末永雅雄―明日香を守った考古学者―
年表 “明日香”保存のあゆみ
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