グリフィンはいつ、どこで生まれ、どのようなルートで伝播し、各地でどのように変貌したか?
西ヨーロッパから東アジアまでグリフィン図像の伝播の跡を追いながら、東西文化交流の実像を浮彫りにする。
林俊雄 [ハヤシトシオ] 1949年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。創価大学文学部教授
第1部 グリフィン図像の誕生―メソポタミアから西方へ(先王朝時代(前3500年~2900/2700年)
シュメルとアッカドの時代(前2900~2004年) ほか)
第2部 グリフィン図像の展開―メソポタミア・イランから西方へ(新アッシリア帝国の時代(前10~7世紀)
新アッシリアの隣接諸地域
新バビロニア帝国とアケメネス朝ペルシア帝国)
第3部 新たなグリフィン図像の展開―ギリシアを中心に(アルカイック期;クラシック期;旧約聖書のケルブ、ケルビム;ギリシア古典とグリフィン)
第4部 グリフィン、東方へ飛ぶ(中央アジア―サカの世界へ;アルタイの山中で;グリフィンの伝わった経路と年代;アルタイと中国との交流;中国の獅子グリフィン)
第5部 その後のグリフィン(ヘレニズム、ローマ時代;唐とサーサーン朝ペルシア、ビザンツ、ヨーロッパ;まとめにかえて)